【完全ガイド】超高速開発ツールのメリット・デメリットと正しい選び方
「超高速開発ツールの導入を検討している」
「従来の開発手法と比較して、どのようなメリットがあるのか知りたい」
上記のようなお悩みをお持ちではないでしょうか。 超高速開発ツールは、ソフトウェア開発の新たな潮流として注目を集めています。これを導入することで、開発期間の短縮、コストの削減、品質の維持と向上、そしてチームの生産性向上など、多くのメリットを享受できます。 本記事では、超高速開発ツールの基本的な概要から、そのメリットとデメリット、主要なツールの比較、さらに取り組む際の課題について詳しく解説します。
また、1995年の創業以来、さまざまな知見を培ってきた弊社ビルドシステムが選ぶ、超高速開発ツールMendixを用いたソリューション資料も以下より無料でご提供しています。 気になった方はぜひご活用ください。
超高速開発ツールとは
超高速開発ツールとは、ソフトウェア開発のプロセスを大幅に加速させるためのツールやプラットフォームの総称です。
超高速開発ツールを活用することで、開発チームは反復的な作業を自動化し、迅速に高品質なソフトウェアを提供することができます。
これにより、ビジネスの要求に迅速に対応し、市場投入までの時間を短縮することが可能です。
従来型の開発との違い
開発方法 | 従来型の開発 | 超高速開発 |
柔軟性 | 高い | 一部制約がある |
開発速度 | 遅い | 早い |
スキル要件 | 高い | 比較的低い |
開発者 | 専門的なエンジニア | ビジネスユーザーでも一部可能 |
一番の違いは何と言ってもスピード感です。
従来型の開発では、社内のシステム部門が基幹系、業務系、情報系などといったシステムのカテゴリーごとに長い時間をかけて最終的な方針を策定し、システムベンダーから情報や提案を受けて共同作業で構築してきました。
その為、要件定義から開発、リリースまでに至るにはとても時間がかかっていました。
しかし、超高速開発ツールを用いると、コーディング量が大幅に減り、その結果開発の期間が短縮されます。
また、超高速開発ツールであれば、プログラミングの知識をそこまで持っていないビジネスサイドの方でも開発に参加することができます。
その他には、要件定義の段階で容易にPoC(Proof Of Concept:技術・概念・アイデアの検証)を作成する事が可能で、より効率的に開発を進めることができます。
PoCを実施するメリット
無駄なコストや工数削減
早い段階で実現可能性を判断し、コストや工数を抑えながら新サービス導入を進められる。
プロジェクトのリスク抑制
実物や実際の環境で検証することで、動作の安定性や使い勝手を事前に確認可能。
円滑な意思決定
PoCを通じて十分な効果や成果を示すことができれば、意思決定を促す判断材料として有効。
超高速開発とローコード開発の違い
超高速開発とは、開発プロセス全体を高速化することを目的としています。これには、プロジェクト管理、自動化、コーディングなど、開発のあらゆる工程が含まれます。どの工程であっても、その作業を迅速に進めるためのツールや手法を利用します。
一方で、ローコード開発は、特にコーディングの工程に焦点を当てています。ローコード開発では、視覚的なインターフェースや既製のコンポーネントを使って、少ないコードでアプリケーションを作成します。これにより、コーディングの工程を大幅に高速化することができます。
つまり、超高速開発は、開発全体を早く進めるための総合的なアプローチです。一方、ローコード開発はその中の一部で、特にコーディング作業を簡単に、速く行うための手法です。
超高速開発ツールのメリット
超高速開発ツールは、ソフトウェア開発の速度と効率を高めることが出来ると理解して頂けたかと思います。それでは、具体的にどの様なメリットがあるのかをご紹介いたします。
効率的な開発で工数を大幅削減
従来型の開発では、プログラマーが記述していたソースコードを、超高速開発ツールを用いると自動生成することが可能です。そのため、開発にかかる工数を削減する事ができます。
また、人がソースコードを記述すると、ソースコードを記述した人にしか分からない状態、いわゆる属人化してしまう可能性が大いにあります。属人化してしまうと、管理が難しくなり保守作業にかかる工数が増えてしまいます。
一方、自動生成されたコードは、ツールが一貫したコーディングスタイルと構造を保つため、誰が見ても理解しやすい形式になっています。
その結果、後からの修正や機能追加が容易になり、バグの発見や修正も迅速に行えるため、全体の保守作業が効率化されます。
経験がまだ浅い段階でも開発できるものがある
超高速開発ツールは、ドラッグ&ドロップ操作や事前に構築されたコンポーネントを使用して視覚的にアプリケーションを構築できます。そのため、案件によりますが、比較的経験の浅い開発者でも開発が可能です。
また、超高速開発ツールを用いての開発経験は浅いが、他のプログラミング言語での経験がある開発者は、超高速開発ツールの使用方法を早く習得できる傾向があります。
チームのコミュニケーション改善
ソフトウェア開発を行う中で、ビジネスチーム、開発チーム、運用チームなど、多岐に渡って円滑にコミュニケーションを取りながら開発を進めていくのは困難です。
しかし、コミュニケーション不足により、意思疎通が上手く図れないと、予期せぬ問題が起きてしまう為、コミュニケーションの改善は必須となってきます。
超高速開発ツールの中には、ビジネス、開発、運用の各チームが一体となってコミュニケーションが取れる場を提供しているツールもあります。
ユーザー等からのフィードバックを一早く受け取り、開発チームが反映をする。この流れをスムーズかつ迅速に行えることは、より早く、より良いソフトウェア開発を行う為のカギとなります。
超高速開発ツールのデメリット
ここまで様々なメリットを紹介してきましたが、「超高速開発ツールは簡単に使用ができ、迅速に開発ができる」と魔法のようなツールだと認識をし導入すると、プロジェクトの途中で思わぬ壁にぶつかる可能性が大いにあります。
しっかりと、ツールのメリットのみならず、デメリットも理解した上で導入する必要があります。
次に、超高速開発ツールを導入する際に考えられるデメリットについて詳しく見ていきましょう。これを理解することで、より効果的な活用方法が見えてくるはずです。
要件によってはコストが膨らむ可能性がある
選択するツールによって制約は異なります。使用するツールの得意とする事、不得意とする事をしっかりと把握する必要があります。把握をしないで「高速開発ツールだから、迅速な開発ができ、工数や費用が抑えられる!」と安易にツールを使用し、ツールの不得意とする業務での活用を試みた場合、逆に工数、費用が膨らむリスクがあります。
そのため、超高速開発ツールの選定には、そのツールを熟知しており、信頼できる専門家が必要不可欠です。検討しているツールが自社の業務にマッチしているのかを慎重に見極めてもらってから導入するようにしましょう。
どういったツールが自社にマッチしているのか、他社での活用事例など、弊社で課題のご相談が可能です。サービス資料も以下より無料でご提供しています。 気になった方はぜひご活用ください。
全てのプロセスを高速化できるわけではない
従来の開発でよく用いられる手法のウォーターフォール開発では大まかに以下のような工程があります。
- 要件定義
- 外部設計
- 内部設計
- 実装
- 単体テスト
- 結合テスト
- 運用テスト
- リリース
上記工程全てを高速化する事は出来ませんが、主にエンジニアの方が実際にコードを書いて作業を行っている4~6の工程を、ツールを用いることでコードの自動生成などを行い、高速化することが可能です。
※厳密には部分的であれば、4〜6の工程以外でもツールを導入することである程度高速化することは可能ですが、それは部分的であり、高速開発を指すときは4〜6の工程の改善(=ローコード開発)を目的としていることが多いため、本記事では4〜6の工程に絞ってご紹介いたします。
超高速開発ツールを活用できる人材の育成が必要
超高速開発ツールと聞くと、シチズンデベロッパーやビジネスユーザーでも開発する事が可能で、簡単に開発できるツールというイメージを抱かれる方も少なくないと思います。
この考えは正しくもあり、不正確でもあります。ちょっとした事務作業をDX化する為に、非エンジニアの方が超高速開発ツールを用いて開発する、というレベルでは比較的低い学習コストで開発する事は可能です。
しかし、大規模なシステムの開発だったり、要件が複雑な業務のDX化を行う場合、従来の開発と同様に、プロのエンジニアが必要不可欠になります。
そして、そのプロのエンジニアは超高速開発ツールを使用した開発のプロである必要もあります。超高速開発ツールの知見がないままプロジェクトを進めると、ツールの特性を活かせず工数と費用が膨らむ結果になってしまいます。
そのため、プロジェクトを成功に導くには、超高速開発ツールを熟知し、ツールの使いどころを把握しているエンジニアの育成が必要となってきます。
「ツールの特性を活かせないままプロジェクトを進めることで、工数や費用が膨らむのが不安」
「自社の技術レベルではなんとなく限界を感じており、今後もっと大きな開発を行っていきたい」といったお悩みを持っている企業様向けにローコード開発ツールMendixを用いたトレーニングコースを提供しております。
上記のようなお悩みをお持ちの企業様はぜひ一度ご相談ください。
超高速開発ツールの5つの選び方
現在、国内で発売されている「超高速開発ツール」は複数あり、それらを提供しているベンダーも約30社と多岐に渡ります。この中には様々なカテゴリー・機能の商品やサービスが含まれています。
「アプリケーション開発を効率化したい」と考えて導入検討を開始しても、機能や利用方法、料金などは商品、サービスによって大きく異なり、選定はなかなか進みません。
最大限の効果を生むためには、利用用途、目的に合った商品・サービスを選択していく必要があります。
これより、ツール選定のポイントとなる5つの項目をご紹介いたします。
コード生成型かデル駆動型か
「超高速開発ツール」は大きく「コード生成型=コードジェネレータ―」と「モデル駆動型」の2つに分類することができます。
コードジェネレーターはJavaなどのコードを自動生成する仕組みを持ったサービスで、生成されたコードを利用して技術者は自由にコードを組み合わせることができます。生成されたコードを元に、開発者が組み立ててシステム全体を作っていく作業を行う必要があるため、言い換えれば開発者向けのツールと言えます。
これに対して「モデル駆動型」はデータの構造や関係を示すデータモデル、ユーザー操作やデータの流れを示すアプリケーションとプロセスのロジック、画面のレイアウトやデザインを示すユーザーインターフェースを、図やフロー図などで視覚的に表現するビジュアルモデルを採用しています。
これにより開発者だけでなく、ビジネス要件を決める社内の担当者もアプリケーションを開発することができるようになります。
クラウド型か社内環境を利用するオンプレミス型か
システムを構築する際に、その動作環境をどのように選択するかの違いです。まず、大きくはクラウドサービスを利用するか、社内環境を利用するかを判断することになると思います。
主に基幹系のシステムはリプレースや改修のタイミングであっても「セキュリティ」「サービスの安定性・継続性」あるいは「外部に預ける心理的不安」などの理由で80%を超える企業が既存のオンプレミス環境上に構築しているとの統計があります。
一方、デジタルトランスフォーメーションに向けたプラットフォームと考えると、インフラの選定、調達、構築といったプロセスを可能な限り短縮し、さらに導入後の運用の負荷を軽減したいとのことからクラウドを利用するメリットが大きいと言えます。
ただしこの時、「セキュリティ」「サービスの安定性・継続性」「外部に預ける心理的不安」が障壁となって検討が止まってしまうケースもあります。サービスを利用する上ではこうした点からも安心できる提供元を選択するのがいいでしょう。
自動化したい工程をサポートする機能が備わっているか
超高速開発ツールを選ぶにあたって、簡単で使いやすいツールであるに越したことはありませんが、そのツールの機能で十分なのか、何故導入をしたいのか、という点を明確にしておく必要があります。
選ぶ基準の一つとして、現在行っている、または今後行う、開発の中で時間短縮をしたい、自動化したい工程をサポートする機能が備わっているかを見極めることが重要です。
例えば要望が、開発工程の中でソースコードを記述する時間を短縮し、さらにデプロイやテストなどの工程も自動で行いたいなら、コードを自動で生成してくれるローコードツールかつ、デプロイやテスト工程も自動で行ってくれるツールを選ぶとよいでしょう。
このように、導入検討までに至る理由が明確であればあるほど、より適したツールを選択することができ、導入後も効果を大きく得られやすくなります。
情報共有のための機能や管理機能の充実度
新しいテーマのシステムを最新技術を用いて構築する中では、はじめからすべてにおいて正しい要件が決められるわけではありません。
要件を出すビジネス側は、ユーザーの声や市場の競合状況などにより変更や修正をどんどん求めてきます。これを受け取る開発側は、開発の途中で軌道修正や追加変更を受け入れてクイックに対応していく必要があります。
変化する要件の連絡、開発の進行状況の確認、出来上がったアプリケーションの確認やフィードバックなどをビジネス側と開発側で同じ管理環境を共有し、この環境上で一元管理ができれば大幅なスピードアップが見込めます。
こうした情報共有と管理が同時にできる環境が用意されているかどうかも注意しましょう。
アプリやIoTなど最新の技術への対応状況
新しいテーマでシステムを構築しようとする時、最新技術を利用して最大の効果を求めたいと考えると思います。ただし新技術を利用する為には、技術を習得したり、想定以上の時間がかかってしまったりと、思うようにいかないのが現状だと思います。
超高速開発を行いたいと考えた時、こうした最新技術を簡単に活用することができれば、大幅に効果を上げることができます。プラットフォーム上にこうした最新技術に対応できるモジュールやコネクタがあらかじめ用意されていること、さらに開発者の手元でこうしたモジュールやコネクタが簡単に組み込めることも比較する上での大切なポイントと言えるでしょう。
主要な超高速開発ツール7つを比較
先述で記載した通り、現在国内で発売されている「超高速開発ツール」は多岐に渡り、この中には様々なカテゴリー・機能の商品やサービスが含まれています。
そこで、当記事では業務の簡単なDX化を得意とするツールから、基幹システムの構築など複雑な要件にも対応できるツールまで、7つに絞って比較していきます。
▼比較ツール動作環境早見表
ツール名 | パブリッククラウド | プライベートクラウド | オンプレミス |
Mendix | ◯ | ◯ | ◯ |
WebPerformer | ー | ー | ○ |
WebPerformer-NX | ◯ | ◯ | ー |
OutSystems | ◯ | ◯ | ◯ |
kintone ※1 | ー | ー | ー |
楽々Framework3 | ー | ー | ○ |
Wagby EE ※2 | △ | △ | ○ |
※2 クラウド環境でも運用は可能だが、対応するクラウドの詳細はWagby EE様までお問い合わせください。
Mendix
株式会社ビルドシステム |Mendixについて
Mendix – Simens
Mendixはローコード開発プラットフォームであり、さまざまなビジネスニーズに対応するための幅広い機能を提供しています。AIを活用し、複雑なソフトウェア開発の課題に取り組むプラットフォームです。
主な特徴
- アプリ開発に必要な機能、すべてがプラットフォームに組み込まれている為、Mendix1つで開発が可能
- 視覚的に操作できるモデル駆動型の開発プラットフォーム
- 様々な環境で動作するためアプリケーションのニーズや要件によって環境を選択できる
- 拡張性が高く、APIでプラットフォームを拡張し既存のツール等を統合可能
- 豊富なドキュメントや、試験、トレーニングなど学習サポートが豊富
動作する環境
パブリッククラウド | プライベートクラウド | オンプレミス |
◯ | ◯ | ◯ |
Mendixをもっと詳しく知りたいという方は以下より無料でサービス資料をダウンロードいただけます。
WebPerformer
WebPerformer|キヤノンITソリューションズ株式会社
WebPerformerは、キヤノンITソリューソンズ株式会社が提供する、純国産の自動生成型ローコード開発プラットフォームです。
こちらの製品はオンプレミスに対応しており、WebPerformer-NXはクラウドに対応しております。
主な特徴
- 設計した情報をWebPerformerに定義するだけでWebアプリケーションを自動生成
- AjaxやJavaScriptを活用し、操作性の高いWebアプリケーションも生成可能
- データ中心アプローチ(DOA)開発、画面ファーストの開発と開発手法が選べる
動作する環境
パブリッククラウド | プライベートクラウド | オンプレミス |
ー | ー | ○ |
WebPerformer-NX
WebPerformer-NX|キヤノンITソリューションズ株式会社
WebPerformer-NXは、キヤノンITソリューソンズ株式会社が提供する、クラウド上で稼働するローコード開発プラットフォームです。
こちらの製品はクラウドに対応しており、WebPerformerはオンプレミスに対応しております。
主な特徴
- 簡単なアプリケーションであれば自動生成機能により作成可能
- Webブラウザのみで開発が行える
- 拡張ロジックや外部サービスとの連携はJavaScriptを使用して追加が可能
動作する環境
パブリッククラウド | プライベートクラウド | オンプレミス |
◯ | ◯ | ー |
OutSystems
OutSystemsは、すべてを備えたフルスタックローコードアプリケーション開発プラットフォームです。
主な特徴
- AI支援開発機能、生成AIを使用したアプリの構築が行える
- カスタムコードを使用して拡張が可能
- GUIによるビジュアル開発環境で、UIやロジック等が作成可能
動作する環境
パブリッククラウド | プライベートクラウド | オンプレミス |
◯ | ◯ | ◯ |
kintone
キントーンは、業務アプリがつくれるサイボウズのノーコード・ローコードツールです。
主な特徴
- プログラミングの専門知識がないユーザーからも選ばれている
- 100以上のサンプルアプリから選ぶだけですぐに使い始めることができる
- エクセル、CSVファイルを読み込むだけでアプリ化が可能
動作する環境
パブリッククラウド | プライベートクラウド | オンプレミス |
ー | ー | ー |
楽々Framework3
楽々Framework3は、部品組み立て型の純国産ローコード開発プラットフォームです。チームの情報共有ツールから企業の基幹系システムまで幅広い開発に対応しています。
主な特徴
- 部品組み立て型開発の為、仕様変更が起きても局所的に修正するなど、変更への対応が簡単である
- 設計情報を仕様書としてExcelで出力できるため、仕様書作成工数の削減、標準化が見込める
- 設定したプログラム設定情報からプログラムの機能を網羅したテストケースを自動生成
動作する環境
パブリッククラウド | プライベートクラウド | オンプレミス |
ー | ー | ○ |
Wagby EE
Wagby EEは日本の特性にあった基幹システムを実現する、国産のローコード開発プラットフォームです。
主な特徴
- 日本の業務で求められるカナ文字自動補完などの機能が多数用意されている
- 申請・承認・決裁のワークフローが標準対応
- 自動生成されたコードをカスタマイズし拡張が可能
動作する環境
パブリッククラウド | プライベートクラウド | オンプレミス |
△ | △ | ○ |
超高速開発ツールの課題
最後に超高速開発ツールの今後の課題についてご紹介します。
超高速開発ツールは便利ですが、その他のツール同様に課題もあります。
それら課題に適切に対処することで、超高速開発ツールの利点を最大限に活用しながら、プロジェクトを成功へと導くことができるでしょう。
開発プロセスの変革による意識改革
従来の開発では開発手法としてウォーターフォールが一般的に多く採用されてきました。
しかし、超高速開発では短期間のサイクルで、計画から設計・開発・テストまでの工程を繰り返すアジャイル開発が主流となっています。
そのため、要件は変わりやすくなるので、ウォーターフォールの様に固定的な計画に対応するよりも、変化する要件に対応する柔軟な適応力が必要となってきます。
そして、今まで以上にユーザーと定期的にコミュニケーションを取り、要件やフィードバックを瞬時に取り入れていく必要があります。
新しい人材教育システムの構築
超高速開発ツールは、誰でも簡単に使えるツールと思われている方も多いのではないかと思います。
実際に、何となく使えるぐらいのレベルに達するのはそれ程難しくないかもしれません。
しかし、何となく使えるぐらいのレベルでは複雑な案件に対応することは難しく、やはりツールを使いこなせる人材が開発チーム内に必要不可欠となってきます。
プロジェクトを成功に導く、ツールを使いこなせる人材を増やすためにも、現場で使える実践的なスキルを身に着け、チーム全体のスキルセットを強化できる学習の場を設けるべきであります。
弊社には多数のローコードツール技術者が在籍しており、蓄積された知見を基に、ローコードツールであるMendixの実践的な短期集中型のトレーニングサービスを提供しております。
様々なレベルの方に対応しておりますので、ご興味ございましたらお気軽にお問い合わせください。
多様なスキルの掛け合わせ
従来の開発では、エンジニアなどの技術者以外は実際の開発に携わる機会は滅多にありませんでした。
しかし、超高速開発ツールを用いることにより、技術者以外の方も開発に携わる事が出来るようになってきました。技術者以外からの視点や、スキルを取り入れることにより、新しいアイデア等が生まれやすくなります。
一方で、チームの多様性を潤滑なコミュニケーションでまとめるといった新たな課題も生じます。。これらの課題を乗り越えることで、超高速開発ツールと多様なスキルによる相乗効果で、今までとは異なる革新的な開発を実現する事が可能となるでしょう。
まとめ
超高速開発、そして超高速開発ツールについて、またメリット・デメリットを知ることができましたでしょうか。
プロジェクトを成功に導く為には、開発に対して適したツール選択はとても重要になってきます。
適したツールを使用し、効率よく開発を行うことにより工数・費用の削減が見込めますので、ぜひツール選定時には、そのツールを知り尽くしたプロに相談をし、検討してみて下さい!