バイモーダルITを実施する際の よくある7つの間違い
dward Hadley
2015年11月11日
ビジネス側からの沢山の需要に対応するのに多くのITチームが苦労しています
バイモーダルITは、デジタルトランスフォーメーションを成功させる為に必要な革新的な新しいアプリケーションを提供することと、従来とのアプリケーションのバランスを保つ考え方として注目を集めています。
最近の調査によると、CIOの約40%がバイモーダルITを取り入れ始めており、残った60%の大半も今後3年間で後を追う予定です。
バイモーダルITの導入に向けた取り組みをしない企業は、デジタル戦略で最悪の状況に陥ることになるでしょう。
対応にあたってはすでに期限が迫られているのは明らかで、ガートナーは「モード2を始めてバイモーダルITを開始すること。IT組織が準備ができていないと思う場合でもモード2プロジェクトを開始すること。」を推奨しています。
しかしそれは、これまでその道を歩んだ先人たちが陥った間違いに目もくれず、バイモーダルITに盲目的に突き進むべきという意味ではありません。
私たちは、これまでにお付き合いしてきた顧客や見込み客との作業に基づいて、バイモーダルITを実施する際に避けるべき7つの間違いや誤解を取り上げてみました。
バイモーダルITは、企業のITだけに影響を与える
– ある顧客は「バイモーダル ITは本当にバイモーダルにビジネスが変わる。」と言いました。ITの運用方法を変えるにあたり、バイモーダルITはビジネスのやり方も変えるのです。モード2と言われている考え方は、IT側とビジネス側を連携させて新しいアイデアを市場に投入することです。 その為にはビジネス側がより積極的に関与し、計画、予算、意思決定といったあらゆるプロセスにおいて、今までとは違うアプローチを取る必要があります。
強力な(ビジネス)リーダーシップの不足
– バイモーダルITの実施にとっては、間違いなく強力なIT側とビジネス側のリーダーシップが不可欠です。モード2の運営を担当する人は、強力なリーダーであり、理想的にはビジネスリーダーである必要があります。これは、モード2の目標とKPIがモード1と全く異なるためです。モード2がモード1のマインドセットのみを持つ人によって運営されている場合、誤ったことにフォーカスし(事前計画 vs. 実施しながら学ぶ、技術的評価vs.ビジネス価値、など)、チームの成功の可能性を制限してしまう傾向があります。
モード2を「アジャイル」と混同する
– バイモダルITに関する最大の誤解の1つは、モード2=アジャイルと捉えられるということです。
しかし誤解しないでください。
アジャイル開発は確かにキーポイントの1つです。デジタルアプリケーションの要件は曖昧であることが多いため、チームは一定の短期間、反復サイクルで作業し、機能を作成してリリースし、ユーザーのフィードバックに基づいて継続的に反復する場面があります。しかしながらモード2のプロセスの要素は、アジャイルを超えた、DevOpsを取り巻く(継続的な反復に必要となる展開の俊敏性を実現するための)新しいガバナンスモデルです。
モード1/2の専用チームを作らない
– 1つのチームがモード 1とモード 2の両方を実施する組織は必然的に失敗します。まず、モード1はモード2より常に優先されます。例えば、SAPプロダクションインスタンスが停止したとするとチームは火を消すためにすべてを費やし、 イノベーションプロジェクトは棚にあげてしまいます。次に、バイモーダルITを実施するには、モード2のチームにはモード1とは違うメンバー、プロセス、プラットフォームを必要とします。
1つのチームがモード1、モード2、二重の任務を負うことによって必然的にモード2は進まないことになります。
仲介役の役割を見落とす
– モード2チームを構築する際には、IT側とビジネス側の綿密な対話を通じて新しいプロジェクトのアイデアを育成し、優先順位を付ける仲介役を設定することが重要です。
こうした役割を設定できなければ、実際のビジネスへ影響をもたらすようなプロジェクトを立ち上げるのはかなり困難です。
これらのマッチメーカーは、ビジネスを深く理解し、ビジネスとの関係をもっており、モード2で活用できる新しい気化器を発見するために活用できます。
モード1とモード2を完全に分離する
– モード1とモード2のチームは別々の組織やレポートラインを持つべきだと考えられがちですが、実際には2つのチームは決して分離してはいけません。
2つのチームは、モード2のデジタルアプリケーションをモード1の記録システムと統合することであったり、モード2のアプリケーションがミッションクリティカルになるとメンテナンスレベルをモード1に移行するなど、協力して緊密に連携すべきであり、スピードと俊敏性だけではなく安定性とセキュリティも同時に実現する必要がでてきます。
技術的負債を無視する
– モード2は新しいアプリケーションを市場に急速にもたらす素晴らしい方法です。
しかし、技術的負債を背負ったまま早く進めることはできません。
LV = Insuranceのファーストトラック・イノベーションチームはメンテナンス性を確保するためにMendixアプリケーションを定期的にリファクタリングすることを習慣にしました。
ファーストトラック・イノベーション・ディレクターのロッド・ウィルモット氏は、最近Forbesで「ほぼ3年開発をし、LV =は現在も複雑なモデルを改良し拡張しており、Mendixをプラットフォームとして利用することは単なるアプリケーションやフロントエンドアプリケーションをつくるだけのものではないことを証明しています。」と述べました。
ガートナーは、2017年までにIT組織の75%がバイモーダルの機能を持つがそのうち半数は混乱してしまう、と予測しています。
その1人にならないようにしなくてはなりません!
デジタルトランスフォーメーションを推進する為に適切なビジネス成果に焦点を当て、バイモーダルITを適切に持続しながら実施するためには上記の7つの間違いを避けなければなりません。