インタビュー

宮島 康一(みやじま こういち)

エヌ・エス・ケイ株式会社 システム部 グループマネージャー

宮島 康一(みやじま こういち)
経歴
1999年

エヌ・エス・ケイ株式会社入社
https://www.nsk-inc.co.jp/
各種請負開発やパッケージ開発など多種多様なシステム開発に従事

2021年〜

Mendixを活用した業務システム開発に従事

今回は、ビルドシステムのパートナーとして活躍中のエンジニア、エヌ・エス・ケイ株式会社 宮島 康一にお話をうかがいました。ローコードツールとの出会い、Mendixの良さや業務での活用の仕方などについて語っていただきました。

Q.01

─ エヌ・エス・ケイ株式会社様の概要について教えてください。

エヌ・エス・ケイ株式会社は、長野県長野市が本拠地の会社です。1992年に創業以来、コンピュータの利用技術(ソフトウェア)を通して広く社会に貢献することを理念とし、常にお客様の視点・経営サイドに立つシステム造りをモットーに堅実な成長を心がけて参りました。

また、2018年よりインテージグループの一員となり、ビルドシステムのパートナーとしてより近しい関係になりました。現在では、Mendixを活用した様々なシステム開発の支援をさせていただいております。

Q.02

─ 宮島様の経歴と、この業界を選んだ理由について教えてください。

小学校のときにコンピュータに触れ、それ以来ずっと興味を持っていました。小さい頃からものづくりが好きだったので、その後も工業高校、専門学校に進み、情報系技術を学び続けました。パソコンが出始めた頃からBasicでプログラミングしたり、PC通信でつないだりフリーソフトを作ったりしていましたね。

将来もずっとこの道で生きていきたいと考え、小さい会社から大きくなっていく過程を経験できる独立系ソフトハウスとして、地元のエヌ・エス・ケイ株式会社を選びました。

1999年に入社以来、各種の請負開発業務やお客様先での常駐開発、パッケージ開発など多種多様なシステム開発業務に従事してきました。

自分の一番得意なところは、ゼロを1にするというより、1を10から100にしていく力だと思っています。

特に日本のDXでは今そういう力が求められていると感じており、それに貢献できる人材になるべく、日々研鑽を重ねております。

Q.03

─ Mendix(ローコードツール)との出会いは?

数年前までは現場のプログラマーとして、基本はスクラッチで組んでいました。

ローコードツールとしては、昔FileMakerを使ったことがあったのですが、当時ゴリゴリのコーダーだったのですべてが思い通りにならないもどかしさがあり、ローコードツールには抵抗があったというのが正直なところです。

その後、ビルドシステムとの出会いがきっかけでMendixに初めて触れました。

Mendixを使った開発のスタートは、フードコントラクトサービスのワークフローシステムでした。
ここで実際にMendixを使ってみて、ローコードへの認識ががらりと変わりました。
思ったよりいいな、使えるな という意識になりましたね。

とにかく開発が早い! 要件にフィットすれば、ものすごく高速に開発できる。

手軽にぱっと作って、動くものを具現化できる。しかも開発自体は、無料~でできる!

そこがローコードツールの最大のメリットだと今は思います。

元々が英語ベースで開発されているので、日本人としてはじめのうちは少しとっつきにくいところもありますが、いったん受け入れて実際に使ってみれば、すごい武器になるし、新しい世界が開けると思います。

Q.04

─ Mendixのツールとしての評価は?

すぐに動くものが見せられて、しかも実際に使ってもらえるのでお客様もイメージしやすいですね。
アジャイル開発にはもってこいですし、お客様とのコミュニケーションにもすごく有効だと思います。

また、ここ数年でMendixはかなり進化しており、ますますエンジニアにとって使いやすいツールとして成熟してきているな、という印象を持っています。

バージョン10になって、劇的な進化をしているというよりは、技術者にとってかゆいところに手が届く機能が提供されたり、地味だけど改善されてますます開発しやすくなったりとか、ツールとしての成熟度や安定性が増してきていると感じています。

Q.05

─ 今手掛けているプロジェクトは?

現在はMendixのプロジェクトリーダーとして、Mendixでの開発プロジェクトを中心に担当しています。

大規模なものでは、大手コンサル会社のプロジェクトで、リース関係の資産や資金調達に関するシステムを手掛けています。Mendixをベースとしたシステムではおそらく国内最大級の大きなシステムですが、スクラッチからMendixにして、開発スピードが格段に上がっています。

Q.06

─ 今後の展望についてお聞かせください。

ローコードツールを活用することで、日本のシステム開発のスタイルがもっと変わっていって欲しいと感じています。

もともと日本人はウォーターフォール型でのかちっとした開発スタイルが大好きで、要件を固めてから作りたがりますが、今の時代、それだとどうしてもスピードは遅くなってしまいますよね。

せっかくこんなに良いツールがあるのだから、早くぱっと作って形を見せながら開発すれば、もっと早く進むはずです。もっとローコードツールを活用して、欲しいものをすばやく開発するようにすれば、日本人のシステム開発のスタイルはずいぶん変わっていくのではないでしょうか。

ローコードツールは、現場の問題・課題を迅速に解決できるツールだと思います。これを活用することで、要件を集めて、顧客に必要なものを素早く提供していきたいと考えています。

AI時代になると、エンジニアには今まで以上に勉強が必要になると思います。そのためには、勉強してインプットを増やすことはもちろん重要ですが、素早くアウトプットを行うことを前提として、何をインプットすべきか、を見極めることがますます大事になっていくのではないでしょうか。

エンジニアとして生き残るためには、AWSもIoTも、AIはもちろん重要ですが、それらを素早く形にするツールとしてローコードツールを活用して、実際に使ってみて、素早く形にしていくことでお客様の評価を得ながらそれぞれの良いところを取り入れて使っていくというスタンスが大事だと思います。

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